前節までで勝ち点41で並んでいた両者とも譲らず、引き分けに終わった。

浦和レッズのルーキーDF橋岡大樹(19)が待望のプロ初ゴールを決めた。前半24分、左サイドでMF長沢和輝がボールを持つと、反対サイドからトップスピードでペナルティーエリア内に駆け込む。手を挙げながら走って呼んだところに長沢からピンポイントのクロスが届くと、飛び込むようにヘッドで合わせた。シュートは日本代表GKシュミット・ダニエルの頭上を越え、そのままゴールへ。橋岡は「率直にうれしい」と笑顔を見せた。橋岡が走り込んだスペースを消そうと前に出ていたシュミットは「あまりにフリーだったので狙ってくると思って(スペースを)消しにいこうと思ったけど…甘さが出たかなと思います」と悔しがった。

橋岡は今季ユースから昇格した生え抜き。下部組織時代は、今季途中にオールバックヘアで暫定監督を務めて一躍人気になった大槻毅ヘッドコーチに育てられた。昇格してすぐに右サイドで定位置をつかみ、豊富な運動量を生かしてがむしゃらについていくところからスタートした。「(初ゴールまで)長かったけど、こつこつやることが大事だと思っていた」。勝ちにつながるゴールにならなかったことは残念がったが、「浦和はずっと地元。こういう舞台に立っていることはうれしいし、これからもチームのために全力を尽くしたい」と言葉に力を込めた。

世代別代表ではU-19日本代表の主力格で、将来を期待される選手の1人。今月下旬に始まるU-19アジア選手権(インドネシア)のメンバーにも選出されている。うれしいプロ初ゴールといういい流れを持って遠征に向かう。「ここで調子に乗るのは違う。いつまでも引きずらずに、U-19でも浦和でも、また成長したところを見せたい」と語った。