横浜F・マリノスは湘南ベルマーレに1-0で敗れ、01年以来17年ぶりのルヴァン杯制覇はならなかった。

前半から相手の早いプレスに苦しみ、パスミスを連発。セカンドボールの攻防でも後手に回り、何度も決定機をつくられた。そして36分にペナルティーエリア前で細かくパスをつながれると、最後は中央でボールを持った東京五輪世代のMF杉岡大暉(20)に決勝点となる豪快なミドルシュートを決められた。

GK飯倉大樹(32)は「湘南は規律を守って徹底していた。受け身に回ったわけではないが、相手の方が気持ちが入っていた」と振り返った。試合では相手の5バック気味の守備にサイドのスペースを消され、右サイドのFW仲川輝人(26)らが仕掛けるドリブルも複数人で対応されるなど、攻め手を欠いた。湘南の多くの選手が「横浜のストロングポイント」と警戒していた左サイドバックのDF山中亮輔(25)のオーバーラップも封じられ、前半はチャンスらしいチャンスがなかった。MF扇原貴宏(27)は「なかなか修正できなかった。パスもひっかかっていて、いつも通りの動きができていなかった」と肩を落とした。

後半に入ると徐々に盛り返し、試合終盤は相手陣内で攻め続けるなど意地もみせたが、ネットは揺らせず。後半34分にはペナルティーエリア内で途中出場のFWイッペイ・シノヅカ(23)が倒されるも、ノーファウルの判定。シノヅカが「完全に足にかかっていた」と振り返る微妙な場面だったが、運にも見放された。

これでセレッソ大阪に敗れた元旦の天皇杯決勝に続き、決勝戦で敗れるのは今年2度目となる。MF天野純(27)が「同じことを繰り返して情けない」と唇をかめば、後半33分に途中出場し、左肘の骨折から約1カ月ぶりに復帰したFW伊藤翔(30)も「腕は大丈夫。自分がどうにかできればよかったが、また勝てないかという感じ。実力不足かなと思う」と悔しさをにじませていた。