悲願のアジア初制覇を狙う鹿島アントラーズ(日本)が先勝した。

初進出した決勝の第1戦でペルセポリス(イラン)をホームに迎え撃ち、MFレオ・シルバとFWセルジーニョの助っ人コンビのゴールで頂点へ前進した。第2戦は10日(日本時間深夜0時)に敵地テヘランのアザディ・スタジアムで行われる。

試合後、第1戦を制した鹿島大岩剛監督(46)が会見に出席。一問一答は以下の通り。

-試合の総括を

よろしくお願いします。皆さんに試合を見てもらった通り、前半は相手の勢いを受けてしまい。相手を加速させてしまう戦いになってしまった。ハーフタイムに修正し、全体が前に押し上げることによってサイドが使えるようになり、相手を広げることができた。そこから中央のコンビネーションで崩すことができ、我々の狙いが得点につながったと思います。後半に限って言えば、狙い通りのプレーができた。ただ、レオが言っていた通り“前半”が終わっただけ。しっかり準備するだけですし、まずは次のJリーグに気持ちを切り替えよう、と選手には言いました。

-過密日程の4試合を乗り切れば、チームとして前進できるのではないか

これは今に限ったことではなく、今シーズン通じてタイトでしたので。ただ、言い訳せず、選手・スタッフ全員で乗り越えてきましたし、今週の、2週間で4試合はハードですけど、選手は誰1人として言い訳しないし、パフォーマンスで見せようという空気を感じています。この前のJリーグのセレッソ大阪戦は、普段は出ていない選手が出て結果を出したことでチームの一体感が増した。同じことを次の柏戦で繰り返すだけ。結果が出ていることは、うれしく思いますし、チームとして、ひと回りもふた回りも大きくなってくれれば、これ以上うれしいことはないです。

-セルジーニョがACL5戦連発。そして、今までとは雰囲気の違う8万人のアウェー戦。その中でタイトルを持ち帰るには何が大事か

加入当初から言ってきましたが、彼には何か突出したものがあるわけではありません。スピードがあるとか、体が強いとか、ヘディングが強いとか。そうではないけど、彼が周りを使いながら自分も生きるスタイルで、徐々にチームメートの信頼を得て、日本人の特徴を知ったことでパフォーマンスが向上し、得点が生まれ、チームに好影響を与えてくれている。いい循環だと思います。

アウェーでの第2戦に向けては、ここまでもそうだったように、簡単な試合は1試合もないと思っています。テヘランのスタジアムは違った雰囲気であろう、と予想はしています。その中で我々は、立ち上がりからしっかりとアグレッシブに戦うことが大事。効率良く攻撃することで、相手の戦意を削ぐ攻撃をしながら得点を奪いたい。しっかりした守備から、効率のいい攻撃で得点を奪いたい。現時点では、そう考えています。

-ハーフタイムに出したという指示と、リードを持って第2戦を迎えることの精神面について

前半を見て、少し全体が後ろに重くなっていると感じた。サイドバック、ボランチ、サイドハーフが最終ラインに吸収され、重いという分析をした。なので、勇気を持ってサイドバックは高い位置を取る、サイドハーフは開く、そしてピッチ中央でコンパクトになることで、相手の激しさに対して数的優位をつくる。押し上げ、ワイドを使っていこうという話はしました。

第2戦へ、現時点では、しっかりリカバリーをすること。柏戦に向けての精神面のリカバリーにもなりますし、数日たって試合を振り返り、改善点を洗い出して、しっかりしたモチベーションで臨めるようにしたい。