試合後、今季限りで引退する、静岡県富士市出身の元日本代表GK川口能活(43=SC相模原)への「花束贈呈セレモニー」が行われた。

アスルクラロ沼津のホームには、今季2番目となる5074人の観客が訪れた。かつて日本代表などでともに戦った沼津の山本昌邦会長(60)とMF伊東輝悦(44)が花束を贈呈。FW中山雅史(51)からは、来場者のメッセージ入り横断幕が手渡され、川口は感激の面持ちで言った。

「相手チームの僕のために、ありがとうございます。静岡でサッカーを始め、すばらしい指導者と仲間に出会えました」。

その後、川口が小学校時代に所属した鷹岡天間サッカースポーツ少年団(富士市)の選手たちから、寄せ書き入りのGKユニホームと折り紙で作られた花束が贈られた。川口は再び感激し、「緑と黒の縦じまのこのユニホームが僕の原点。県東部で過ごした日々を思い出しました」と振り返った。さらに子どもたちの頭をなで、「これからもサッカーを続けてね」とエールを送った。

現役生活は残り2試合。この日はベンチで終えたが、「出場機会があれば、自分ができる最高のプレーをしたいです」。最後までプロの姿勢を貫く決意だ。