Jリーグは7日、今季の各賞を発表し、北海道コンサドーレ札幌MFチャナティップ(25)が優秀選手賞に初選出された。同日発表の札幌ドームによる「札幌ドームMVP賞サッカー部門」とのダブル受賞となった。来日2年目、クラブをJ1最高4位にけん引した活躍が認められた。この日は札幌市内でスポンサーらが集まったイベントに出席し、チームとしての年内最後の行事を終え、シーズンを締めくくった。

チャナティップに、うれしい便りが届いた。Jリーグの優秀選手賞を初受賞した。今季活躍した30人に名を連ね「非常にうれしい。ミシャとかみんなの力なしにはここまでできなかった」と、ミハイロ・ペトロビッチ監督(61)やチームメートに感謝。18日発表のベストイレブン、MVPの候補でもあり、仮にベストイレブン受賞だとクラブでは01年FWウィル以来2人目、MVPならクラブ史上初となる。

158センチ、56キロと小柄だが、巧みなドリブルで魅了し、強い体幹を生かしたボールキープ、多彩なパスでチャンスメークした。第2節C大阪戦でのJ初ゴールを皮切りに、8得点を奪った。1月の沖縄キャンプでは、本人も想像していなかった結果。「毎日ミシャに『シュートしろ』って怒られた」。ゴールへの意識を高めたことで生まれた歓喜だった。

この日は頑張った1年の“ご褒美”を、もう1つもらった。札幌ドームMVP賞。ウェブ内投票で3293票中最多2065票を集め、ゲットした賞金は100万円。「貯金かな。タイのお寺に寄付するかも」と、ちゃめっ気たっぷりに話した。イベント中に表彰されると「シアワセネー。なまら最高」と笑顔満開だった。

3年目となる来季の目標を「もっと成長してタイトル(優勝)を取りたい」と、めきめき上達している日本語で表明した。「来年頑張ります」。Jリーグのライバルたちから恐れられる存在となったタイのメッシは、来季も存在感を見せつける。【保坂果那】