ベガルタ仙台が浦和レッズに敗れ、初優勝を逃した。前半13分にCKからのクリアボールを決められて失点。シュート数では相手の7本を大きく上回る16本を放ったが、決定力が大きな差となり1点が重くのしかかった。

今大会4回戦から3戦連発中だったFWジャーメイン良(23)は最前線で起点とはなったが、シュート0本に終わり途中交代。「決勝のような大舞台で何ができるかが大事。今日の光景を忘れてはいけない」。浦和の優勝表彰式をピッチから見つめ、涙を流す選手も数多くいた。

本来は中立地で行うカップ戦決勝。浦和が勝ち上がったことで様相は変わった。埼玉では14年4月に0-4、17年4月には0-7の屈辱を味わった悪夢の地。浦和に対してはホームでは3勝5分け5敗とほぼ互角だが、この日の敗戦で、浦和駒場を含む敵地では4分け11敗と未勝利継続。負の力も跳ね返すことは厳しかった。

だが、負けはマイナス材料だけではない。5万978人のアウェーの雰囲気も知った。12年にJ1で2位とはなったが、初の決勝進出は大きな経験値に変わる。今季11位に終わったリーグ戦だが、目標に掲げる「リーグ戦トップ5」達成に、生かすしかない。