早大(関東第1代表)が北海道教育大岩見沢校(北海道第1代表)に1-0で競り勝ち、準々決勝へ駒を進めた。

この日が初戦となった早大は、FWに杉田将宏、攻撃的MFに田部井悠の1年生2人を先発に抜てき。序盤からボールをポゼッションし、押し気味に試合を進めた。だが相手の体を張った守りに遭い、ゴールを奪えずに前半を終えた。

打開策として登場したのが、1年生2人に代わって出てきた4年生のMF相馬勇紀と岡田優希の2人だった。まず相馬が持ち味とする飛び出しでDFラインの裏へ抜け出し、相手選手に倒されてPKを獲得。これを後半6分、主将のFW岡田優希(4年)が冷静に決めて均衡を破った。

後半40分には北海道教育大岩見沢校のカウンター攻撃に肝を冷やした。FW下田友也(2年)にゴール前右サイドから強烈な右足シュートを打たれたが、ボールゴールバーに当たり、失点を免れた。全国大会の初戦とあって硬さがみられた早大だったが、途中出場した4年生コンビの活躍で勝利した。

相馬は「今週は練習からサブ組だったので(岡田と)4年生の2人で結果を出してやろうと話していた」とベンチスタートの悔しさエネルギーにチームを勝利に導いた。今季は名古屋グランパスの特別指定選手として、8月以降のJ1リーグ戦9試合に出場。出場した試合は8勝1分けと負けなしで1得点3アシストと活躍し、J1残留に貢献した。それでも「残留は良かったけど、自分は(J1で)結果を残せていない。もっとやらないといけない」とどん欲そのものだった。

また、主将の岡田は「PKを決められてホッとしました。これを外したらチームとしても終わる。緊張しました」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。試合後すぐ仲間に対し、「ここからだ」と厳しい表情でげきを飛ばすなど、6年ぶりの優勝へ妥協はない「ここからがスタートライン。しっかり地に足をつけ、一戦一戦戦っていく」と自らに言い聞かせるように話した。

早大は17日の準々決勝で、U-21日本代表FW旗手怜央(3年)、鹿島アントラーズ入団が内定しているMF名古新太郎(4年)を擁する順大と対戦する。