18年連続35度目出場の仙台大(東北代表・宮城)が、1-4で筑波大(関東第2代表)に敗れた。3バックの右サイドを崩され、前半25分までに3失点。4バックに変更後は互角以上に渡り合ったが、MF嵯峨理久(2年=青森山田)が右クロスを右足で合わせた1点だけで反撃は終わった。

日本トップクラスの速さに屈した。高校時代に全国制覇経験のある嵯峨は「1対1ではなく、何人かで止める粘り強さが足りなかった。後半は良い試合が出来た手応えもあるので、もったいなかった」。警戒していた川崎フロンターレ内定のU-21日本代表MF三苫薫(3年=川崎F・U-18)の高速ドリブルに対応が遅れ、焦りから生まれたミスが失点に直結した。

東北で圧倒的な強さを示す代償として、守勢に回る経験の欠如が課題だ。J1ベガルタ仙台からの出向で実質の指揮をとっていた瀬川誠コーチ(44)も今大会限りで退任。吉井秀邦監督(45)は「勝つために変えなくてはいけないところもある。新しい取り組みもしていきたい」。スタッフ、選手、すべての意識改革で来季の躍進に挑む。【鎌田直秀】