横浜F・マリノスに今季から期限付きで加入した東京オリンピック(五輪)世代のMF三好康児(21)が、新天地での活躍を誓った。川崎フロンターレからの期限付き移籍で、昨季はコンサドーレ札幌でプレーした。

練習開始より30分以上早く、三好は横浜市内の練習場のピッチにいた。「まだ練習場まで歩く距離感がわかっていないので、早めに来ただけです」と少し照れくさそうに笑った。この日は基礎練習で、ダッシュやインターバル走などで汗を流した。

小学生のころから川崎Fの下部組織で育った三好は昨季、期限付きで札幌に移籍。「初めて川崎を出た」と北の大地に挑戦の場を移し、主力としてリーグ26試合に出場。クラブ歴代最高成績となるJ1での4位に大きく貢献した。

それでも「個人的にはまだまだ」と満足はない。「前の年に比べたらプレー時間も伸びましたけど、もっともっと結果を残さないといけないシーズンだった」。3得点という数字も、三好にはもの足りなかった。

今季川崎Fに復帰する道もあったが、再び新しい挑戦を選んだ。昨季リーグ2連覇を果たした川崎Fでプレーすることは「客観的に自分の力を見たときに、まだまだ足りないかなと思った」。武者修行を積む身として、今帰るのはまだ自分に納得がいかなかった。

もちろん覚悟はある。「マリノスでも、簡単に出られるわけはない」。自身が主戦場とする中盤には日本代表を経験したMF天野純、昨季24試合9ゴールと活躍したMF仲川輝人など、ライバルは多い。ふたたび一からのスタートだ。

2020年東京五輪を目指す世代。17年5月にU-20日本代表として臨んだ同W杯韓国大会でともにプレーしたMF堂安律、DF冨安健洋は、A代表に選出されてアジア杯UAE大会に臨んでいる。

「(堂安)律らに限らず、自分の学年なら井手口とか北川とか、同い年の選手がいっぱいA代表に出ている。自分が目標にしているところでもある。負けてられないという思いは持ってます。ただ、かといってすぐに入れるところではない。横浜で結果を残すことでしか先はない。1日1日を大切にしていきます」。

闘志を内に秘めながら、まずは新天地での定位置獲得を目指す。【岡崎悠利】