J1清水エスパルス担当・神谷亮磨記者は23日の広島との開幕戦、ピッチを走る背番号20に驚いた。MF中村慶太(25)の切れ味が際立ったからだ。今季長崎から移籍してきた新戦力は、あキャンプ、練習でチェックしていたがここまでとは…。試合翌日、結婚を発表してまたびっくり。開幕前日にゴールしたという。本拠地開幕でも驚かせてほしい。Jリーグは第2節を迎える。

MF中村のハートは燃えたぎっている。26日は、静岡市内で行われた練習に参加。ホーム開幕となるG大阪戦に向けてフルメニューをこなした。中村は広島との開幕戦前日の22日に一般女性と結婚。夫人の意向で「語呂がいい」2月22日に婚姻届を提出したといい、「(妻は)いつも笑顔でいてくれる人。これまで以上に頑張らないといけない」と決意を新たにした。

文字通り、私生活で「ゴールイン」した期待の新戦力はピッチでもゴールの気配を漂わせている。J2長崎から加入した今季は広島戦で移籍後初先発。開幕戦のピッチで持ち味を発揮した。中村は「前向きで仕掛けられる場面があった」。得意のドリブルで多くのチャンスを演出。前半24分にはクロスバー直撃のFKでキック精度の高さを披露した。

この日の練習でも軽快な動きで好調ぶりをアピール。G大阪戦でも先発出場は確実だ。ホームのアイスタは昨年4月の対戦時にプレーした。観客との距離も近く、当時は「敵としてやじられた」と苦笑いするが、味方となれば清水サポーターは心強い。中村は「アイスタはサッカー専用(スタジアム)だし、熱を感じる」とホームでの試合を心待ちにしている。

今季は「2桁得点」が目標。チームの今季初勝利を目指し「次は一発決めたい」と宣言した。狙うは、愛する妻のためにささげる祝砲。そのゴールでサポーターのハートもつかんでみせる。