浮上のきっかけをつかみたいベガルタ仙台だったが、セットプレーからの1点に泣いた。

崩された場面は少なく、集中したゲーム運びを見せていただけに、悔いの残る敗戦となった。渡辺監督は「90分締まったゲームができた。攻守で狙いを表現できた」と、まずは選手たちをたたえた。

前半の決定機を仕留められなかったことが響いた。16分、左クロスを中央のFWジャーメインが後ろにはたき、フリーで走り込んだMF松下が左足でシュート。決まったかに見えたが、相手GKのファインセーブに阻まれた。続けざまにジャーメインがボレーシュートを放つも、大きく枠を外した。

指揮官はこの“得点力不足”について「今日のゲームで初めて出た課題ではなく、これまでも向き合ってきた。根気よくトレーニングして改善していくしかない」と厳しい表情。「今必要なのは勝ち点なので、どれだけいいもの(試合)ができても一切報われない」と、17位に沈む現状を冷静に受け止めた。