ノジマステラ神奈川相模原はホームでINAC神戸レオネッサに1-0で勝った。

スコアレスで迎えた後半35分に右CKを得ると、キッカーのMF中野真奈美(32)が左足でファーサイドに蹴ったボールがポストに当たって直接ネットを揺らした。中野は「ファーを狙うのはハーフタイムにも話していた。今季あまり結果が残せていない中での1勝は大きい」と笑顔をみせた。開幕節のマイナビベガルタ仙台レディース戦でも右CKから直接ゴールを挙げて1-0の勝利に導いていた。「開幕戦は風があったので狙った」と振り返るが、チームには身長169センチのDF大理紗子(22)や168センチのMF松原有沙(23)ら空中戦に強い選手も多くそろっている。この日のゴールは「中に強い選手が多いので、普通に上げても得点チャンスはある」と味方の頭か、ファーポストギリギリのゾーンを狙って蹴り、得点に結びつけた。

17年の1部昇格以降、INAC神戸とは4戦1分け3敗で、この日が初勝利となった。野田朱美監督は「前半から耐えて、後半にいい形で点がとれた。ただ勝つだけでなく、積み上げてきたものを信じられるかだと思うので、そういう意味では大きな1勝になった」と勝利を喜んだ。就任初年度の今季はセットプレー練習に力を入れてきたといい「高さのある選手にマークがつられるので、それが効いた。狙い通りでした」と話した。

試合はサッカー日本女子代表「なでしこジャパン」の高倉麻子監督も視察した。4月上旬の欧州遠征で代表に招集されたMF松原有沙(23)は「最近はあまり調子が良くなかったけど、今日は自分の中でいいパフォーマンスができた」と“平成最後”の勝利に納得の表情を浮かべていた。