平成最後となった一戦で、FC東京に今季加入したDF渡辺剛(22)がリーグ戦デビューした。

4バックの右CBとしてフル出場し、攻守に存在感を見せて勝利に貢献した。

先制点の起点になった。前半44分。中盤から松本がカウンターを仕掛けようとしたところを出足鋭くプレスをかけてボールを奪取。拾ったMF久保建英からFW永井謙佑とつながれてゴールが生まれた。「1点目のプレーでリズムをつかめた。ラッキーだったけど、運が味方してくれました」と謙遜した。

高い身体能力を生かした空中戦の強さが武器。「ヘディングだけは負けないと決めていた」と、自身より身長が4センチ高い190センチの松本FWレアンドロ・ペレイラに頭1つ分抜けて競り勝った。同じ東京オリンピック(五輪)世代の快足FW前田大然の突破もストップ。相手の勢いを折って試合を落ち着かせた。直前のルヴァン杯でも先発し、柏を完封。「自信はあった。緊張もせずにできました」と手応えを口にした。

新体制発表時は「レギュラーを取るために東京に来ました」と意気込みを語っていた。DF森重真人、チャン・ヒョンスとCBコンビの壁は高いが、リーグ戦でも十分にやれることを長谷川健太監督にアピールした。上々のデビュー戦にも「自分としては出来すぎですが、プロになって、自覚を持ってやらないといけないので」。引き締まった表情が頼もしかった。