サンフレッチェ広島の城福浩監督(58)が不可解判定に激怒した。

鹿島アントラーズとの初戦を0-1で落とし、ホームに迎えた第2戦も前半33分に先手を取られた。逆転進出には3点以上が必要な状況から、大逆襲に転じた。

後半開始から投入したFWパトリック(31)が21分に頭で押し込み1-1。さらに27分、ゴール前の混戦からDF佐々木翔(29)のゴールで2-1とした。圧倒的に攻めまくる中、36分もパトリックがこの時点で逆転進出となる3点目のゴールを決めた。しかし、主審はその前のMF柏好文(31)が倒れ込んだプレーをシミュレーションとジャッジし、得点を認めなかった。

ギャンブルに出た攻めでGK中林洋次(33)が後半29分に一発退場で、数的不利も背負っていた。その中で不可解ジャッジを食らった。終了間際の44分に決定的な2点目を奪われ、ロスタイムにパトリックがPKを決めたが、アウェーゴールの差でクラブ初の8強進出を逃した。

試合後の会見で城福監督は「選手はよく頑張った。次に進む執念を発揮してくれたが、冷静に受け止めるには厳しい試合。黙って受け止めるのがサッカー。この悔しさを晴らすのはアジアの舞台しかない。レフェリーのレベルを上げるためにも、我々がアジアの舞台に(再び)立つしかない」。試合後はクラブ幹部がオフィシャルにジャッジについて詰め寄る場面もあった。

柏も「受け入れがたいジャッジだが、それを含めての勝負。でもなかなか切り替えるのは難しい…」。アジア8強を争い、Jの2クラブの白熱した好勝負。しかし、その後味は苦さしか残らなかった。