浦和レッズが前半と後半のロスタイムに1点ずつ奪い、名古屋グランパスと土壇場で引き分けた。名古屋はリーグ戦10試合ぶりの白星が最後に手からこぼれ落ちた。

前半、まずは名古屋が立て続けに2点を奪った。早々の2分、DF太田の左CK崩れからFW前田が右サイドを突破。DFを抜き去って低いクロスを送ると、MF和泉が右足で押し込み先制した。

25分には前田が決めた。右サイドでフリーになってクロスを待つと、反対サイドのMFガブリエル・シャビエルから見事に届く。浮き球にダイレクトで左足を合わせ、ゴールに突き刺した。5月12日の同じ浦和戦(ホームで2-0)以来、リーグ9戦勝ちなしの名古屋が2点をリードした。

このまま前半は終わるかに見えたが、ロスタイム2分に浦和が1点を返した。敵陣ゴールの真ん前で相手ミスからボールを奪うと、つないで最後はFW武藤が右クロス。体勢が整っていないスペースを突いたFW興梠が完全フリーで頭を合わせ、ゴール左に決めた。3戦連発で今季9点目。前人未到のJ1リーグ8年連続2桁得点に王手をかけて後半戦に突入した。

しかし、後半は両チームにチャンスがなかなか生まれない。3万7238人が詰めかけた夏休みの埼玉スタジアムで無得点に終わりそうだったが、ロスタイム3分、1点を追う浦和がDF山中の左FKをMF関根が頭で押し込み、追いついた。興梠の新記録は次節以降に持ち越しとなった。