14位の浦和レッズが、勝ち点3差で追う10位清水エスパルスをホームに迎え撃ち、逆転勝ちした。得失点差で上回って浦和が10位、清水が11位となった。

先制はアウェーの清水だった。前半19分、左サイドからDF二見がロングスローを送る。DFのクリアが浅くなった落下点に入った右サイドのFW河井が頭で後方に落とすと、FWドウグラスがダイレクトで左足を振る。ゴール左隅に決まって清水が均衡を破った。

前節、湘南ベルマーレを6-0で下した清水と、ACL準決勝の第1戦で広州恒大(中国)に2-0で完勝した浦和の上り調子チーム対決。前半ロスタイム2分に浦和が追いつき、意地を見せた。橋岡の右クロスに興梠。DFファン・ソッコの背後から前に出てダイビングヘッドで合わせ、鮮やかにゴール右のネットを揺らした。「清水キラー」興梠にとって、これでホーム清水戦は最近4戦7発。1-1で折り返した。

後半は浦和が主導権を握っていた中、また埼玉で“誤審”が起きた。18分、橋岡が右サイドから中央へドリブル。興梠に預けてリターンパスをもらった際、マークした清水DF松原がハンド。明らかに右手を上げてボールに触ったが、福島主審に動きはなし。目の前で見た橋岡、ラストパスを出した興梠や途中出場のFW杉本ら浦和の選手が猛抗議したが、判定は変わらなかった。

すると30分、不運の橋岡に勝ち越し弾が生まれた。FKの崩れから相手クリアボールを胸トラップ。ボールの落ち際に合わせて右足ボレーで狙うと、ゴール左ポストに当たって飛び込んだ。逆転。東京五輪を目指すU-22日本代表の豪快な一撃で、試合をひっくり返した。

清水はその後、DF二見のヘディングや途中出場FWジュニオール・ドゥトラの右足シュートで攻め立てたが、ゴールを割れず。浦和が7月20日の敵地ジュビロ磐田戦(3-1)以来リーグ9試合ぶりの勝利を飾った。清水は逆転負けで3連勝を逃し、10位に浮上した浦和に得失点差で抜かれて11位に後退した。