モンテディオ山形がアウェーでジェフユナイテッド千葉に4発快勝し、J通算300勝(J1=30勝、J2=270勝)を達成した。前半35分、MF本田拓也(34)が17年の山形加入後初、そして1673日ぶりのゴールで先制。

後半1分に追いつかれるも同12分、MF山田拓巳(29)が勝ち越しゴールを奪った。途中出場の2人も加点し、3試合ぶりの勝利で4位をキープ。勝ち点2差の自動昇格圏再浮上へライバルを追走する。

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キャプテン山田が雄たけびを上げた。1-1の後半12分、FWバイアーノが右サイドハーフウエー付近でボールを奪うと、高速カウンターがさく裂。1度はバランスを崩しながらも立ち上がり、力強いドリブルでボールを運んだ。そして中央へ折り返し、FW山岸が左足でシュート。GKがはじいたこぼれ球を最後は山田が頭で押し込んだ。約1300人のサポーターが駆けつけたゴール裏まで勢いよく走り、決勝弾を喜んだ。

バイアーノがボールを収めた瞬間、左サイドを猛ダッシュした。「走ったらチャンスになると思い、迷いなくいけた。いいところにこぼれてきた。追いつかれて早めに勝ち越せたのは良かったと思うし、きれいではないが、自分らしいゴール」。縦に速い攻撃はチームとして狙い通りの展開だった。「守備だけでなく攻撃でもいい仕事ができればチームとしてレベルアップできる」と山田。左サイドからシュート4本を放ち、相手と接触しながら気持ちで先制弾を決めた本田とともに、ベテランらしく結果で引っ張った。

木山監督は「厳しい戦いが続くがアウェーで勝てて良かった。試合に関しては特に言うことはない。いいパフォーマンスで、やり切れた」と胸を張った。残りは7試合。昇格へ負けられない戦いが続く。山田は「こういう緊張感の中でシーズン最後まで戦えるのは幸せ。自分たちのことに集中して1試合1試合やっていきたい」。キャプテンの背中は自信に満ちあふれていた。【山田愛斗】