昌平(埼玉)が、ロスタイムに途中出場の1年生MF篠田大輝の劇的決勝弾で国学院久我山(東京B)を下し、ベスト8進出を決めた。浦和駒場スタジアムに1万5820人の大観衆が詰めかける中、試合は0-0のままロスタイムに突入。「駒場劇場」の主役は、後半23分に投入された篠田だった。

カウンターからDF大竹の縦パスに抜け出すと、ドリブルで仕掛け左足シュート。ボールはバーに当たったが、真下に落ち、そのままゴール上のネットに突き刺さった。「自分的にラストプレーだと。常にゴールが見えたら振り抜くことを意識して、迷わず振り抜けた」。

自身のロスタイム弾は、レジスタFC所属の15年12月の「全日本少年サッカー大会決勝」(対鹿島)以来、人生2度目。「バーに当たってヒヤリとしましたが、入ってホッとした」と笑みをこぼした。

中学時代は地元の浦和ジュニアユースに所属。ユースには昇格できず「いつか見返したい」と反骨心を持ち、攻撃サッカーの昌平に進学を決めた。浦和も使用する浦和駒場スタジアムでの決勝弾に「自分で勝手にホームだと思ってるので、格別です」。次戦は青森山田戦。「夢見ていた高校サッカーで1番やりたかった相手。勝って埼スタに戻りたい」と大きな目標を掲げた。