第98回全国高校サッカー選手権の決勝が13日、埼玉スタジアム（午後2時5分開始）で行われる。24大会ぶりの優勝を狙う静岡学園と、連覇に挑む青森山田は12日、さいたま市内と都内で最終調整。

静岡県勢としては過去10度の優勝を誇り、80年（昭55）大会から9年連続4強以上も記録した「サッカー王国」の復活か。それとも、23大会連続出場で過去3年で2度の頂点に立つ「青森山田帝国」の君臨か。令和初の王者に注目が集まる。

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静岡学園はサッカー王国復活を懸けた戦いに挑む。静岡県勢は、80年（昭55）大会からの10年間で優勝4度、準優勝2度と黄金期を築いた。しかし近年は成績が低迷。95年（平7）の同校以来、23年間優勝から遠ざかる。さらに直近は4年連続で初戦敗退を喫していた。DF阿部健人主将（3年）は「最近、勝てていないのは知っていた。勝って静岡のサッカーに貢献したかった」。今大会6試合で16得点無失点。盤石の内容で決勝に進んだ。

静岡県出身者は大会登録メンバー30人中5人。個人技主体の育成方針をとる静岡学園で力をつけるべく、全国各地から選手が集まる。多くの県外選手が静岡で実力を伸ばし、王国復活の足掛かりを作った。川口監督は「何が何でも結果を出そうとは思っていない。良い選手が育ち、良いプレーをして結果が出る。その中で静岡が盛り上がれば」と話す。

J1鹿島内定のMF松村優太（3年）は大阪・東淀川区生まれ。中3時に声をかけられたことが縁で、同校への進学を決めた。「静岡は他県と比べてサッカーへの興味関心が強い。良い報告ができたら」と力を込めた。【古地真隆】