J1清水エスパルスが静岡ダービーで2連勝した。28日、J2ジュビロ磐田との練習試合2試合を無観客で実施。DAZNで生配信された1試合目は3-2で、続く2試合目は8-0で大勝した。

今季新加入のFW後藤優介(26)が1試合目で2得点。ストライカーの役割を果たした。磐田はFW小川航基(22)が1試合目で1得点。東京五輪代表候補のエースが、1年延期決定後の初実戦で健在ぶりをアピールした。2試合目は両クラブの公式SNSで生中継され、配信ダービーも行われた。

   ◇   ◇   ◇

清水FW後藤が、逆転勝ちに大きく貢献した。0-1の1試合目後半20分、エリア内で味方のパスに鋭く反応。クロスの落としをダイビングヘッドで押し込んだ。勝ち越しを許して迎えた同41分。MF竹内涼の左クロスをまたも頭で合わせた。飛び出したGKの頭上を越える技ありのゴール。この日2度目の同点ゴールを決めた。「チームメートが自分の動きだしを見てくれたおかげ」と謙虚に振り返った。J1大分トリニータから完全移籍で新加入したストライカーが、存在感を放った。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、公式戦が中断中。J1は5月9日の再開を目指している。後藤は「今は苦しい時期ですが、体調に気を付けていただき、全員で力を合わせて戦いましょう」とサポーターへ呼び掛けた。

チームは29日のオフを挟み、30日から再始動。公式戦の再開予定まで1カ月以上を残すが、まとまった休みをとらずに、練習と実戦でコンディションを維持していく。後藤は「内容はまだまだ。ゴール前の質を上げたい」。今季掲げるアタッキングフットボールの完成形を追い求めていく。【古地真隆】