J2アルビレックス新潟の2年目、MF秋山裕紀(19)が、新型コロナウイルス感染拡大の影響で全国高校総体(インターハイ)の舞台を絶たれた高校3年生へエールを送った。

   ◇   ◇

全国高校総体(インターハイ)は3年生にとって集大成で中止はとても残念。さらにプロ入りや大学への推薦入学を目指す生徒にとっては重要なアピールの場だった。難しいかもしれないが、各競技団体で、何とかこれまでの努力を表現できる場を提供してほしいです。

僕はインターハイは3年(群馬・前橋育英)の時に出場しました。前年(17年)の全国高校選手権との冬夏連覇を目指しましたが、初戦となった2回戦で大津高(熊本)に0-3で完敗。2年のインターハイはベンチ外だったので、その悔しさをぶつける意味でも高いモチベーションで臨んだ大会でした。その敗戦を糧に高校最後の選手権へ向け、気持ちを切り替えたことを覚えています。

活躍の場がないこの状況を不安に思っている3年生は多いはず。ただ、どういう形であれ、アピールするチャンスは来ると思うし、それをどう生かすかは自分次第。Jリーグも再開が決まらず在宅練習が続きましたが、これまでできなかった体幹などを鍛える期間に充てました。僕自身は高校時代、セカンドチームで過ごす時期が長く、アピールの場がなく悔しい思いをした経験もあります。でも見てくれる人は見てくれる。この期間の悔しさをぶつける場が来ると思って、準備してほしいです。

コロナ終息後は急ピッチでの戦術練習が始まり、筋トレや個人練習の時間は取れないと思う。手を抜いてしまいがちな今、どれだけ「個」をパワーアップできるかで周りとの差を縮めたり、離すことができるはず。それぞれのチャンスが来た時に100%の力が出せるよう、前を向いて頑張ってほしいと思います。(J2新潟 秋山裕紀)

◆秋山裕紀(あきやま・ひろき)2000年(平12)12月9日生まれ、群馬県出身。前橋FC(群馬)から前橋育英高へ進学し、高校2年の時に全国高校選手権で優勝。3年で前橋育英のエースナンバー「14」を背負った。19年にJ2新潟へ入団し、10月19日ホームの福岡戦でプロデビュー。今季の開幕2月23日アウェー群馬戦では先発フル出場。J2通算7試合出場。ポジションはMF。175センチ、67キロ。背番号は6。