新型コロナウイルスに関して、大阪府による休業要請などの段階的解除の可否が14日に判断される。同日には、政府による緊急事態宣言の一部解除が可能かどうかも発表される。

3月27日の全体練習を最後にチーム活動が休止されてきたガンバ大阪は、それらの内容を踏まえ、週明けにも練習再開が可能かどうか検討している。

練習といっても通常の30人規模ではなく、あくまで少人数グループによる自主トレに近い形だ。

時間差でグラウンドを使用し、密集、密閉、密接を避けて、新型コロナウイルスの感染を防ぐ。4月末から同様の自主トレを始めた名古屋グランパスは、クラブハウスを使用禁止にして対策を施した。今月11日から再始動した複数のクラブも同様の工夫をする。G大阪もそれらを参考にし、より安全な環境作りを確保する。

Jリーグ側も中断中のリーグ戦について、7月再開をメドに準備するように各クラブに伝達しており、動きだすにはタイミング的にもいい。

G大阪の再始動を前に、活動休止前の状態や、公式戦再開後の見どころをおさらいしておきたい。

◆記録 2月23日横浜FマリノスとのJ1開幕戦で、40歳MF遠藤がJ1通算最多に並ぶ631試合出場を達成。再開後は単独記録に挑む。33歳FW渡辺は通算100ゴールに残り6に迫り、今季中に達成したい。

◆過密日程 再開後は過密日程が予想され、従来は控えだった層の出番が期待される。サガン鳥栖から新加入のFW小野は、開幕前は左右の脚に違和感があったが出番が増えそう。開幕戦でベンチ入りした20歳MF奥野も期待大。

◆故障者 3月3日の練習で韓国代表DFキム・ヨングォンが右肩関節脱臼。全治約2カ月と診断されたが、既に2カ月以上が経過した。リハビリの状態は定かではないが、仮に7月に試合再開であれば復帰可能だろう。右足首痛のDF昌子や左膝痛のDF菅沼も、この中断期間をプラスに持っていけたはず。故障者続出だったDF陣が一転、ハイレベルな競争になる。

◆新社長 4月14日の株主総会で小野忠史新社長の就任が決定。PL学園時代は高校野球夏の甲子園で全国優勝経験あり。Jリーグでの手腕が期待される。【横田和幸】