高知で1次キャンプを行っているJ2アルビレックス新潟は30日、今季初実戦となる練習試合(30分×3本)で新戦力が躍動した。高知ユナイテッドSC(JFL)に6-1で完勝。1本目の6分にMFロメロ・フランク(33)が先制ゴールを決めると、FW谷口海斗(25=J3熊本)、FW鈴木孝司(31=J1C大阪)の移籍組が続き、3本目にはDF星雄次(28=J1大分)が2得点、最後はルーキーFW小見洋太(18=昌平)がダメ押した。J1昇格へ頼もしい新戦力の猛アピールだった。

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あどけなさが残る18歳が、冷静に“プロ初得点”を決めた。小見は3本目の16分、左サイドを突破した星のクロスにタイミングよく走り込み、チーム6点目をゲットした。「キャンプ初日(25日)からクロスへの入り方は意識して取り組んでいる。出場時間が限られている中、1得点できたことは良かったし、自信につながる」。得点以外にもみせた。ポストプレーや狭いエリアでのワンタッチプレーで好機をつくり出す。「得意とするプレーでアピールし、出場時間をもっと増やしてたい」と意気込んだ。

キャンプインから約1週間。「プロの練習はポジショナルゲーム1つとっても独特の練習方法。スピード感に慣れるのも大変だが、意識すれば対応できるはず。プレースピードを上げることを意識して取り組みたい」。169センチとFWとしては小柄だが、DFの背後へ抜け出すスピードでプロの世界で勝負する。「裏への抜け出しだったり、相手の視野から外れる特長をもっと磨きたい」。

この日は小見だけでない。Jクラブから移籍加入の谷口、鈴木、星が次々とネットを揺らした。アルベルト監督(52)は「彼らの得点はポジティブ。昨シーズンの得点力不足を埋める活躍をしてくれるはず」と喜び、小見に対しては「いい得点だった。伸びしろにあふれる選手」と期待を込めた。

チームは中3日、2月3日にJ3のFC今治と練習試合(非公開)を行う。小見は「毎日のトレーニングからアピールし、結果を残していきたい」。2月27日、アウェーでの北九州とのリーグ開幕戦まで1月を切った。18歳ルーキーが自分の存在価値を高めていく。

アルベルト監督「キャンプインから1週間、激しい練習を行い、疲労がたまった中での試合だったが内容に満足している。攻守で目指しているプレーをピッチで表現できていた」。