趣味の「釣り」は苦戦?開幕から全試合で先発出場が続くJ2アルビレックス新潟MF藤原奏哉(25)は前節24日愛媛FC戦(2○0)後の休日、高卒ルーキーFW小見洋太(18=埼玉・昌平)とともに新型ウイルス感染予防を徹底した上で、海釣りを堪能した。

「小見はでかいアジを釣っていたが、自分は小さい魚2匹だけだった。魚は全て小見が持ち帰った」と苦笑いしたが、「連戦が続いたので、良い感じでリフレッシュができた」と笑顔を見せた。

今季J2ギラヴァンツ北九州から加入。右サイドバック(SB)の位置で豊富な運動量と足元のテクニックを発揮し、開幕10戦無敗(8勝2分け)で首位を走るチームに欠かせない存在となっている。「理想的な形だった」と振り返るのは、前節愛媛戦でFW谷口が挙げた先制点の場面。「2つのロングパスで相手を左右に揺さぶれた。相手は視野の確保が難しかったはず」。そのシーンで藤原は、インナーラップでゴール前に進入し、相手の守備をかく乱した。「嫌なところを突く『らしさ』が出せた。無駄な走りではなかった」と自画自賛した。

本職はボランチだが器用にSBをこなすユーティリティープレーヤー。サイド際だけでなく中央でパスをうまく引き出し、ゲームメークに参加する。ホームでの次節ジェフユナイテッド市原・千葉戦(5月1日)に向け、「守備が固いイメージだが、対峙(たいじ)する相手をうまく『釣りだし』、背後を狙ってチャンスを作りたい。得点も狙います」と趣味同様、相手との駆け引きを楽しみながら、勝利に貢献する。【小林忠】