FC東京へ移籍する日本代表DF長友佑都(35)が正式発表前の11日、チームに合流した。古巣での試合出場は最速で18日のホーム横浜FC戦になる。契約期間はW杯イヤーの22年シーズン終了まで。現在アジア最終予選中だが、東京からW杯メンバー入りを目指していく。

東京は東京五輪開催による長いアウェーでの連戦を終え、35歳の誕生日でもある今日12日に77日ぶりとなるホーム柏戦を迎える。クラブとしては、同日にスタジアムであいさつをさせるなど、何らかの形で凱旋(がいせん)のメッセージをサポーターに届けることを検討していた。だが、コロナ禍で観客が密集するような状況を避ける必要があるため、現段階では未定となっている。

長友の11年ぶりの帰還はチームに好影響を与えそうだ。長友のポジションの左SBには今年に入って日本代表に選出された大型DF小川諒也がいる。長友本人にとっても決して安泰ではなく、ハイレベルなポジション争いは活性化につながる。DFバングーナガンデ佳史扶といった若手には、W杯を目指すレジェンドの存在は、このうえない手本となる。ピッチ内外でチームへの貢献が期待される。

チームは残り11試合中8試合がホームの味スタ開催。首位の川崎Fとは勝ち点24差だが、3位の名古屋とは8差で、来季のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場のチャンスは十分残る。日本代表歴代2位となる国際Aマッチ通算127試合出場を誇る頼もしいベテランが舞い戻り、東京が上昇気流に乗ることはもちろん、Jリーグ全体の盛り上がりにもつながりそうだ。