子どもたちのあこがれの職業の1つでもあるプロサッカー選手。

試合ではピッチで迫力あるプレー見せ、サポーターの心をつかむ。そんな一流選手たちは、どんな1日を過ごしているの? 練習以外の時間はなにをしているの? そんな素朴な疑問を、J1のFC東京の選手たちへぶつけた。「Jリーガーの1日」と題して、選手たちの日常を追った。第9回はDFブルーノ・ウビニ(30)。

    ◇    ◇    ◇

今季東京に加入したブラジル出身DFウビニは、Jリーグで計7カ国目の海外挑戦になる。元日本代表MF本田圭佑が現在リトアニアリーグで自身9カ国目の挑戦をしているが、ウビニも欧州、中東など異なる文化を経験してきた。その国ごとの文化に適応できるのもウビニの長所。現在も食事は和食でまったく問題ないといい「クラブハウスでも納豆や豆腐、そば、うどんと何でも食べる。おいしい」と快活に笑う。

多くの国で戦った経験から、異国で大切なのはやはり言語だと感じている。ポルトガル語、スペイン語、イタリア語、英語、フランス語に堪能。現在は「公文式」で教材を取り寄せ、日本語の猛勉強中だという。サウジアラビアやカタールなど中東で5シーズンを過ごし、アラビア語の読み書きもできるといい「発音などは、日本語よりもアラビア語の方が難しいような気がする」と言葉の達人ならではの感覚を口にした。

コロナ禍での来日ということもあり、自宅とクラブハウスの往復が続く日々。全体練習後は補強のトレーニングやケアを追加し、選手との会話時間を作ってから帰宅している。現在は家族を呼べず1人暮らしのため、家での生活は映画鑑賞などリラックスにあてている。「本当は子どもとじゃれあったりして自分の時間がないくらいだけど、今はいいのか悪いのかわからないが、自分の時間を過ごしている」と複雑な心境も率直に語った。【岡崎悠利】

 

◆ブルーノ・ウビニ 1991年(平3)6月3日、ブラジル・サンパウロ出身。ポジションはDF。10年にサンパウロでプロデビュー。その後プレミアリーグのトットナムやセリエAのナポリなどを渡り歩き、中東リーグも経て今季東京に加入。ブラジルで各世代別代表、A代表にも選出経験あり。好きなアニメはドラゴンボールとポケモン。186センチ、84キロ。