子どもたちのあこがれの職業の1つでもあるプロサッカー選手。試合ではピッチで迫力あるプレー見せ、サポーターの心をつかむ。そんな一流選手たちは、どんな1日を過ごしているの? 練習以外の時間はなにをしているの? そんな素朴な疑問を、J1のFC東京の選手たちへぶつけた。「Jリーガーの1日」と題して、選手たちの日常を追った。第24回はFW永井謙佑(32)。

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FW永井は早寝早起きを徹底する。夜に試合がなければ、午後9時ごろに就寝し、午前6時半ごろには起きる。理想的なルーティンは、子どもたちがいることで実現している部分が大きいという。「寝かしつけをした流れで自分も寝ます。リズムが同じなので生活しやすい。1人だとどうしても夜更かしをすることもあると思うけど」と話す。

練習を終えてクラブハウスを出た後は、「試合前日とかを除けば、だいたいは子どもの習い事です」と父親の笑顔を見せる。サッカーやプールを習う子どもたちから、見に来てほしいとせがまれるという。両親で見守り、帰宅してから寝るまでの家族の時間が、オンとオフの切り替えになっている。

今のスタイルの生活になってからは体調を崩した記憶もなく「東京に入団してから2年目のときに胃腸炎になったけど、それ以外は(体調不良は)ない」。朝が早いぶん、練習前も早めにクラブハウスに来てケアを受けるなど、第一である選手生活のためにも工夫している。

子どもたちも成長し、物事がはっきりわかる年齢になった。試合が終わって家に帰ると「今日はゴール決めたね」「ディエゴ(オリヴェイラ)のシュート、すごかったね」などと、試合の感想も口にしてくれるようになった。「活躍しているかどうかもわかるので、頑張らないといけない」と話しつつ「(成長を感じて)うれしいですね。これからどうなっていくのか楽しみです」と、父親の顔で笑顔を見せた。

【岡崎悠利】

◆永井謙佑(ながい・けんすけ)1989年(平元)3月5日、広島県福山市出身。ポジションはFW。九州国際大付属高3年時に高校選手権出場。進学した福岡大では1年時から主力。4年間で43試合28得点を記録した。11年から名古屋に入り、3月の開幕戦、横浜戦でデビューしPKを獲得。13年にはベルギー1部リエージュでもプレー。各世代別代表に選出、12年ロンドン五輪メンバー。17年から東京。日本代表では国際Aマッチ12試合3得点。178センチ、71キロ