今季限りで現役引退を表明したFW大久保嘉人(39)が所属するセレッソ大阪は、4日のJ1リーグ今季最終戦で清水エスパルスと敵地で戦う。この日は大阪市内で調整した。

15位清水は引き分け以上で、自力残留が決まるというチーム事情がある。一方のC大阪は現在11位。他会場を含めて、結果次第で10位浮上の可能性がある。もちろん最終順位は1つでも上げて終わりたいが、12日に控える天皇杯準決勝浦和レッズ戦(埼玉)に向けて、勝って勢いを付けたいのが本音だ。

3日に取材対応したMF坂元達裕(25)は「清水は残留が懸かり、気合が入ってくるが、僕らも勝ちたい気持ちは(それ以上に)ある。その気持ちは、みんなで共有できている」と必勝を誓う。

小菊昭雄監督(46)は「(清水戦は)独特の雰囲気になるはず。一番大事なのは1人1人がバトルをすること。相手は残留を決める試合だが、我々はひるまずに戦う」と精神面の勝負を強調した。

C大阪は前節名古屋グランパス戦で2-1の逆転勝利を飾った。前線へ果敢に縦パスを入れ、攻守ともにアグレッシブで今季ベスト試合になった。手応えは全員が感じているという。8月末の途中就任後は6勝6敗となった小菊監督も、来季は続投が決まっており、勝ち越しという結果を示したいはずだ。

前節に先発した大久保は今回、おそらくベンチスタート。先発は加藤陸次樹(むつき、24)と山田寛人(21)の2トップが有力視され、大久保は後半から投入され、Jリーグでの有終の美を飾りたいところ。「大久保嘉人を無冠で送り出せない」(小菊監督)というC大阪は、この清水戦と天皇杯準決勝、決勝の計3試合を集大成のステージとして捉えている。【横田和幸】