セレッソ大阪の超新星、2月25日にプロ契約したばかりの高校2年生FW北野颯太が鹿島アントラーズ戦に先発。前半12分、17歳6カ月17日にしてプロ初得点を決めた。ルヴァン杯では史上4人目の若さで、C大阪では南野拓実を抜いて最年少記録。このゴールが決勝点となり、チームも1-0で勝利。柿谷曜一朗、南野らを輩出した育成のC大阪からまた1人、将来性豊かなアタッカーが出てきた。

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北野が17歳らしからぬ積極性を見せた。開始50秒で裏へ抜け出したが好セーブに遭う。前半6分にも1対1となったが決められず。そして前半12分、ペナルティーエリア左サイドでゴールを背にしてパスを受けると、クラブのOB香川をほうふつさせる絶妙なトラップで相手をかわし、反転しながら右足を振り抜いた。鋭い弾道のシュートがゴール左へ決まった。

先発出場し、後半36分までプレー。2月26日の京都戦でも再三の好機を決めきれなかっただけに「チャンスが何回もありながら決められなかったので、うれしい気持ちとホッとしている気持ち」と喜んだ。

高校2年生。2月に2種登録でトップチームに加わり、2月25日にプロ契約を締結。現在、チームの全公式戦に出場中だ。それでも「世界では(17歳で)点を取っている人がいっぱいいる。試合に出ることはすごいことではない。点を取っていって、すごいと思われると思う。出ることでは満足していないです」。

ルヴァン杯では4番目の若さで得点し、クラブでは南野の18歳2カ月7日を抜く最年少得点。「南野選手はリバプールで活躍している世界的な選手。記録を抜けたのはうれしく思いますが、そこからどう成長するか。南野選手以上の活躍がこれからできれば」。

香川の指導経験を持つ小菊監督は「真司に見劣りしない素晴らしい才能を持ち合わせている。真司は努力をし続ける天才。彼が明るい未来を歩むかどうかはそこが一番のポイント」と期待を込めて話した。【岩田千代巳】

◆北野颯太(きたの・そうた)2004年(平16)8月13日生まれ、和歌山県有田市出身。アルテリーヴォ湯浅-C大阪U-15-C大阪U-18。U-15から各世代で日本代表入り。2月19日の横浜戦(2-2)でJ1デビュー。2月25日にプロ契約を締結。172センチ、60キロ。