J1清水エスパルスMF岸本武流(たける、24)が古巣撃破を誓った。12日のホームC大阪戦に備え、9日は静岡市内で調整した。岸本はC大阪の下部組織でプレーし、トップチームに昇格。プロとしてのキャリアをスタートさせた思い入れの強いクラブだ。ただ、在籍した2年間でリーグ戦の出場はなかった。育ててもらった感謝の思いはあるが、「負けたくない。ガツガツいく」と語気を強めた。

今季はここまでリーグ戦2試合に出場。前節横浜戦では後半開始からピッチに立った。ポジションは本職のサイドバックではなく、FWで出場。公式戦では2019年の徳島在籍時以来、3シーズンぶりだったという。与えられた役割は、積極的に相手の背後を狙うことだった。ぶっつけ本番に近い状況だったが、「それは言い訳できない。チャンスがあったのに決めきれなかった」と反省を口にした。

次戦は「どこからでも点を取りたい」と力を込めた。主戦場のサイドバックだけでなく、サイドハーフなど、攻撃的なポジションを複数こなせることも特徴の1つ。与えられた位置で勝利のためにベストを尽くす。【神谷亮磨】

◆岸本武流(きしもと・たける)1997年(平9)7月16日、奈良県生まれ。高校時代はC大阪U-18でプレーし、2016年にトップチームに昇格。その後は水戸、徳島でプレーし、今季清水に加入。J1通算38試合出場5得点。174センチ、66キロ。