名古屋グランパスが劇的な逆転勝利で、開幕戦以来の白星を手にした。

途中出場のMF相馬が終了間際にクロスに跳び込みPKを誘発し、キッカーを務めたMF阿部が冷静にゴール左に決めた。名古屋は勝ち点3を積み上げ12位に浮上した。

【関連表】J1順位表

1-1と引き分けで終わるかに見えた後半44分、試合を動かしたのは途中出場の相馬だった。阿部からのゴール前へのクロスボールに飛び込んだ。すぐ後ろにいた湘南のMF石原に倒されPKを獲得。逆転勝利を呼び込んだ。

なぜゴール前に飛び込めたか。「去年までだったらあそこは(中に入らず外に)開いて待っていた」と相馬は話す。今季開幕戦以降白星から遠ざかっていたチーム。その中で自身の出来にも満足していなかった。

目に見える形で結果を残したい-。そんな思いが体を前へ、前へと押し上げた。「得点を取ろうと思った気持ちがつながった」と振り返る。試合後の表情には、勝利に貢献できた充実感がにじんでいた。

この日でJ1通算100試合出場を達成した。記念すべき試合で勝利を呼び込み、チームを上昇気流に乗せる。

「1つ1つ勝つことで自分たちが目指しているリーグチャンピオンにもつながる」

10日にホームで行われる札幌戦で、今季初の連勝を狙う。