ヴィッセル神戸は8日、本拠地ノエビアスタジアム神戸で新体制会見を開き、セレッソ大阪や清水エスパルスなどで指揮を執ったスペイン人、ミゲル・アンヘル・ロティーナ氏(64)の新監督就任を正式発表した。

永井秀樹スポーツダイレクター(SD、51)らと登壇したロティーナ新監督は「偉大なクラブ、偉大な選手たちと仕事ができるのは光栄。これはサッカーからの贈り物」と表現。母国の英雄MFアンドレス・イニエスタ(37)らが在籍する日本屈指のビッグクラブ、神戸での監督就任に感謝した。

クラブワーストを更新し続けるJ1開幕9戦未勝利(4分け5敗)の神戸は、現在17位に低迷。三浦元監督、これまで2試合指揮したリュイス前監督に続き、今季3人目の指揮官となるロティーナ新監督は「重要なのは選手、スタッフ、ファンが一体になって雰囲気をつくっていくこと。全員で団結すれば、簡単な形で結果は転がり込んでくると思う」と自信を見せた。

永井SDも、新監督を「名将」と評し「この状況をすぐに改善し、好転できるのはロティーナ監督しかいないと決断し(要請を)快諾していただいた」と説明。Jリーグで約5年指揮した経験や、守備を起点にバランスの取れた攻守の戦術面に秀でた指揮能力に信頼を寄せた。

新監督は前日7日に再来日したばかり。この日午後の練習で初めて指揮し、初陣は10日のJ1リーグ、古巣C大阪戦(ノエスタ)となる。タイで集中開催されるアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグ初戦が16日となり、現地で実施するミニキャンプが本格的な戦術の落とし込みの場になる。

なお、ロティーナ新監督がこれまで在籍したクラブで補佐してきた、同じスペイン人のイバン・パランコ氏(42)がヘッドコーチに、フィジカルコーチにトニ・ヒル・プエルト氏(42)が同時に就任することも発表された。