モンテディオ山形は4試合ぶりの勝利をあと1歩で逃した。ユアスタでの「みちのくダービー」は過去のリーグ戦(J1含む)18試合で3勝7分け8敗。08年以来14年ぶりの勝ち点3が近づいたが、1-0の後半40分に同点とされた。DF野田裕喜(24)は「2点目を取れないと上には上がれないし、1点を守り切れないと上がっていけない。素晴らしい雰囲気の中で勝ち点3を取れずに残念」と悔しがった。

野田のスーパーボレーでダービーの幕が開けた。前半33分、MF国分伸太郎(27)の右FKに体を倒しながら右足ダイレクトで合わせて先制。野田がゴール前でフリーになるデザインされたプレーだった。「あまり覚えてないが、シンプルにあそこに入れさえしてくれれば『枠に持って行く』と話していたので、ふかさないことだけを意識していた」。かつてベガルタ仙台で監督を務めた渡辺晋コーチ(48)から前日に「相手が下がるのが早い。スペースが空く」とアドバイスを受けており、結果につながった。

試合終了間際にMF加藤大樹(29)やMF山田康太(22)に決定機が訪れるも、得点に結びつかなかった。「多くのチャンスを作れた中で2点目を奪えなかったのが今回の結果の要因」と加藤。それでも、FW藤本佳希(28)が大けがで長期離脱し、この日はFWデラトーレ(30)も不在だった。MF登録のチアゴ・アウベス(26)が1トップに入る緊急事態の中で、上位仙台と互角に戦った経験を次に生かす。【山田愛斗】