セレッソ大阪は13日までに、試合の舞台裏を紹介するクラブの公式YouTube番組「BACKSTAGE PASS」を更新し、10日のルヴァン杯準々決勝第2戦の川崎フロンターレ戦(等々力)で、C大阪が奇跡的な逆転突破を決めた模様を公開した。

新型コロナの陽性判定を受け、療養中の小菊昭雄監督(47)が、2試合連続でリモートによる試合前のミーティングに参加し、試合後には祝福の言葉を寄せている。

試合前の控室では「まだまだ、俺はみんなと、セミファイナル、ファイナル、これからも戦い続けたい。この山越えたら、はっきり見えてくるぞ、タイトルが。今日も全員で戦って、次に進もう!」と、真剣な表情でゲキを飛ばす。

試合は0-2と敗色濃厚となった後半終了間際、加藤と山田のFW2人が相次いでゴールを決め、2-2で試合終了。2試合合計3-3ながらアウェーゴールの差で、C大阪が奇跡的なベスト4進出を決めた。

試合後の控室は、選手が「いいチームだ!」などと興奮している。

別の選手は「(小菊)監督から(そろそろ)来るよ~」とリモート参加を予言すると、違う選手は「さすがに(今日は)ないでしょう」と意見が分かれた。

しかし、指揮官はTシャツ姿で登場した。

小菊監督の顔が、モニター画面に映し出されて「はい、みんなお疲れさま。今日は話せば、泣いてまうから、ふた言だけ言わせてほしい」と選手に頼み込む。

すると、選手からは「ははは~」と笑いが起こり、「何を言う?」「しー(静かに)」などと、小声がもれた。

小菊監督は「みんな………ありがとう~みんな、最高~」と、最近の指揮官の代名詞となった言葉でチームの労をねぎらった。3日に陽性判定を受けた指揮官は、この日が療養8日目、欠場は3試合目だった。

その間、高橋大輔コーチ(38)が1勝2分けでチームの好調を維持させ、J1リーグは3位に浮上、ルヴァン杯はついに準決勝に進出を決めた。