3度目の優勝を狙う浦和が手倉森誠監督(54)率いるBGパトゥム(タイ)に快勝し、4強入りを決めた。“幻のゴール”を放ったMF関根貴大(27)が先制点を演出すると、前半のうちにセットプレーからDF岩波拓也(28)の2点目でたたみかけた。手倉森監督がかつて率いた「リオ五輪世代」の2人がそろって活躍。25日の準決勝では神戸を倒した全北現代(韓国)と対決し、準優勝した19年以来の決勝進出を目指す。

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浦和の先制の起点となったのは、“幻のゴール”を放ったMF関根だった。前半32分、ドリブルで相手をかわすとMFモーベルグへ絶妙なパス。「素晴らしいパスが来たので、ゴールの角を狙って、素晴らしいゴールを決めることができた」。好連係からの強烈なシュートは、相手GKの存在をものともせず。伸ばした手をはじいて、ゴールに吸い込まれていった。

予想外の出だしをものともしなかった。試合開始直後にMF松尾がゴールを決めるも、ハンドを取られて取り消し。同25分、今度は関根が味方のオフサイドを取られてまたも取り消された。「たまにしか決めないんだから、ゴールにしてくれと思いました(笑い)」。関根が冗談交じりに話すのは、動じなかったから。まさに三度目の正直で、終わってみれば4ゴールでの快勝となった。

思わぬ再会があった。BGパトゥムの手倉森監督は、16年リオデジャネイロ五輪を率いた指揮官。「リオ五輪世代」の関根も、代表候補合宿に招集されていた。この日は「今日なんでスタメンなの?」と、同監督から久しぶりだったのがうそのように話しかけられた。関根は「(最終メンバーに)選ばれてないんですけど(笑い)。久しぶりに会えて、運命的だなと。試合に出て、ああいうプレーを見せられて良かった」。前半42分にヘディングで追加点を決めたのは、同じくリオ五輪世代のDF岩波。6年がたち、しっかり成長した姿を見せた。

この日のゴール裏には赤、白、黒の3色で「威風堂堂」のコレオグラフィー(人文字)が作られた。まさに堂々の姿で、タイ勢初の快挙を狙った相手をはね返した。5-0で勝利した19日ジョホール戦に続いて、ゴールを量産しての白星。17年以来5年ぶりのアジア制覇へ。目の前の一戦に堂々のプレーで挑んでいくだけだ。【磯綾乃】

【ACL】浦和が手倉森BGパトゥムに4発快勝!4強進出 神戸は延長戦で全北に敗戦/詳細'});">【ACL】浦和が手倉森BGパトゥムに4発快勝!4強進出 神戸は延長戦で全北に敗戦/詳細