4位セレッソ大阪が痛恨ドローに終わり、3位サンフレッチェ広島とは勝ち点5差に開いた。アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場権が得られる3位以内へ、残り4試合で正念場を迎えた。

あと1分ほど我慢すれば、C大阪は勝利をつかんでいた。後半51分、自陣右サイドで湘南ベルマーレのFKが放たれ、ゴール前にいたFW加藤がヘッドでクリアを試みたものの、まさかのオウンゴール(OG)。1-1のドローに終わった。

前節9月17日のジュビロ磐田戦に続き、またも残留争いをする下位チームに、追いつかれての引き分けとなった。

「最後勝ちきれなかったことは、宿題を与えられたとポジティブにとらえ、目標のタイトル(ルヴァン杯優勝)、ACL(リーグ戦3位以内)の2つを獲得できるように、全員で共有したい」

小菊監督は決して悲観的にならず、選手のプレーに「全員、素晴らしいパフォーマンスを発揮し、うれしく思う」とたたえた。

失点の4分前、後半47分には加藤が獲得したPKをFWパトリッキが決めて先制していた。加藤が相手ペナルティーエリア内での鋭い出足から、相手のファウルを誘った。OGはあったものの、責められない活躍をしていた。

不運だったのは、DFマテイヨニッチを襲ったアクシデントだろう。後半33分に右脚がつり、最後の交代枠を使ってDF舩木にスイッチ。本来はMF奥埜に代え、MF喜田を投入する予定だった。フル出場が絶対のセンターバックがベンチに退き、嫌な空気があったことも事実だ。

OGの場面に、加藤は「自分がクリアしないといけないという責任感があり、ボールにさわりにいった」という。残った試合は「自分の得点で勝利に貢献するしかない」と、ここまでチーム最多6得点のエースは雪辱を誓った。

この引き分けで、数字上はわずかに残っていたリーグ戦の逆転優勝の可能性は完全消滅。3位以内を目指しつつ、22日の広島とのルヴァン杯決勝(国立)でタイトルをつかむことに集中する。