来季のJ1昇格を決めているJ2アルビレックス新潟は今日15日、リーグ優勝を懸けて9位東京ヴェルディと対戦する。

前日の14日は聖籠町で軽めの調整を行った。3-0で完勝した前節8日の仙台戦で2ゴールを挙げ、プロキャリア最多となる10得点に“リーチ”をかけているMF伊藤涼太郎(24)は好調を維持する。勝ち点3を奪えば、1試合を残して03年以来2度目のJ2優勝が決まる。大一番でも変幻自在のドリブル突破やパスを織り交ぜながら貪欲にゴールに迫る。

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トップ下の伊藤が高い技術と強い気持ちでチームを優勝に導く。軽めの調整となったこの日は攻撃の連係やセットプレーの確認が行われた。残り2試合となったリーグ戦。首位新潟と2位横浜FCの勝ち点差は4に開いており、今日15日に東京Vを破れば03年以来のJ2優勝が決まる。「全員がいいコンディションで練習に臨めている。いつも通りの力を出せば必ず優勝できる」と発する言葉は頼もしい。

8日の仙台戦では2得点を奪い勝利の立役者となった。J1昇格を決めた翌9日に新潟伊勢丹で行われたトークショーでは「試合前に(緊張で)足が震えた」と明かしていたが、優勝が懸かる敵地での一戦に向けては「ラッキーではなく完勝したい。全てにおいて上回る」と強気な言葉を並べた。

GK小島とともに今季ここまで全40試合に出場。10アシストはキャリアハイで、得点数はプロ3年目のJ2水戸(18年)でマークした9得点に並んでいる。「10とは言わずにそれ以上を狙いたい。全てのチャンスに関わりたい」と初の2桁ゴールに向け気合十分だ。

J1で戦う準備はもう、始まっている。「残留ではなくタイトルを取りたい。そのために個人もチームもさらに質を上げることが必要」。残り2試合は来季に弾みをつけるための大事な試合となる。「自分たちのスタイルを出し、上(J1)でやるために圧倒したい」と勝ち気な目を輝かせた。【小林忠】