ついに選手権予選の呪縛を振り払った。聖和学園が、4年連続決勝で敗れた仙台育英に2-1で競り勝ち、6年ぶり5回目の全国選手権出場に王手をかけた。後半17分、FKを獲得したDF雫駿介(3年)が左足で決め、先制。その後も持ち味のドリブルで攻め続け、宿敵を振り切った。東北学院は利府に3-0で勝利。利府の堅守に悩まされたが、後半33分から3得点を挙げ、一気に勝負を決めた。
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狙い澄ました一撃だった。雫は「僕はファーに蹴るのが得意。狙い通りでした」。ボールは思い通りの軌道を描いてゴール左隅へ吸い込まれた。決まった瞬間は「うれしいしかなかったです」と、拳を固く握り、チームメートと喜びを爆発させた。
聖和学園らしい巧みな足技でチャンスメークし続けた。後半31分にはMF石沢海陽(3年)が、ペナルティーエリアに侵入したところでファウルを受け、PKを獲得。石沢が落ち着いて決め、2-0としてからも聖和学園の足は止まらず、ドリブルは衰えるどころか勢いを増した。1点を返し、反転攻勢に出た仙台育英を足技とパスワークで翻弄(ほんろう)。「攻撃は最大の防御」と言わんばかりに攻め立て、息つく暇を与えず勝利をつかみ取った。
今夏のインターハイ予選準決勝では仙台育英に2-0。選手権予選でも勝利を収め、苦手としていた仙台育英へのイメージを払拭した。雫は「自分たちの代で払拭したかった」と、まさに有言実行となった。だが、「あと1戦。勝ち切って優勝しないと意味がないので、気を引き締めてやりたい」と、宿敵撃破にも慢心は一切なく、5日の決勝を見据えた。6年ぶりの選手権へ-。伝統のドリブルサッカーで、ピッチ上を縦横無尽にあばれまわる。【濱本神威】



