新潟レディース(L)はホームでノジマ相模原に2-3で競り負け、開幕4連敗を喫した。0-2の前半34分にMF山谷瑠香(27)が今季チーム1号を決めて反撃態勢に入ると、同45分にFW白井ひめ乃(22)がネットを揺らし、前半を2-2で折り返す。後半は左DF北川ひかる(25)を起点にチャンスを作る。だが勝ち越しゴールを奪えずにいると、同27分に左サイドを崩されて決勝点を献上した。WEリーグカップを合わせると今季公式戦6連敗。試合後、イレブンはガックリと肩を落とした。

後半ロスタイムの表示は2分。1点を追う新潟は左CKから同点ゴールを狙ったが、相手の堅い守備を崩せずに2-3で敗れ、今季初勝利を逃した。山谷は「2点ビハインドを追いつけたことは良かったが、最終的に負けて悔しい。何とも言えない…」と声を振り絞った。

試合開始24秒で先制されると、前半6分にも追加点を奪われる苦しい展開。相手3トップのサイド突破やロングボールを使った攻撃に振り回され、守備で後手に回った。だが、同34分に山谷が左FKを頭で合わせ、1点を返す。今季4戦目でのチーム初得点で息を吹き返す。同45分にスローインからつないだ左クロスを白井がダイレクトで合わせて2-2と試合を振り出しに戻した。

後半は北川を軸に攻め込む。だがゴールを奪えずにいると、攻撃の勢いを失った同27分に決勝点を奪われた。中盤の底で攻守に走り回った山谷だったが「ゴールに向かう時の勢いや精度がうちには足りなかった」と振り返ったように、シュート数は相手の18本に対して10本に抑え込まれ、セットプレー以外からネットを揺らすことは出来なかった。

開幕3連敗中だった新潟は前節5日のマイナビ仙台戦後からあった3週間の中断期間でチームのスタイルを再確認。守備ではハイラインを保ち、攻撃ではシュートカウンターの精度を高める練習を反復したが、本拠地でそれを表現しきれずに終わった。

この日、勝ち点0で並んでいた長野も敗れ、得失点差で最下位は脱出した。初勝利を挙げ、巻き返しを図るためにも「応援してくれるサポーターのために内容より結果で恩返ししたい」。山谷は次節12月3日、アウェーの千葉戦での勝ち点3を約束した。【小林忠】

○…開幕4連敗に村松大介監督(45)は「(試合の)入りであっさりと2失点してしまった。2点差を追いついたところは収穫だが、技術、戦術でない部分が足りない」とガックリ。守備では「敵陣でプレスに行くタイミングや共通認識が不足していた」と話し、攻撃では「ショートカウンターを準備してきたが、ボールを奪った後のパスでミスが出てスピードダウンしてしまった」と振り返った。