清水エスパルスが無念の終戦となった。

勝てばJ1昇格だった一戦は東京Vと1-1のドロー。後半18分にFWチアゴ・サンタナ(30)がPKで先制点。だが、同ロスタイムにPKで同点ゴールを許し、力尽きた。2位で迎えたリーグ最終戦も「勝てば」の状況でドロー。4位に転落して回ったプレーオフ2試合も勝ちきれず、勝負弱さが露呈した今季はクラブ史上最低の結果に終わった。

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まただった。最後の最後も勝てなかった。無情の笛が鳴ると、清水の選手たちはピッチに倒れ込んだ。主将のDF鈴木義宜(31)は号泣した。FW北川航也(27)はしばらく立ち上がれなかった。16年ぶりのJ1昇格を決めた東京Vの選手らは歓喜の雄たけびをあげる。J1昇格を懸けた「国立決戦」で、勝者と敗者のコントラストは鮮明に分かれた。

試合後の会見で秋葉忠宏監督(48)は「自分の力のなさでこういうゲームになってしまった」と頭を下げた。後半18分にFWサンタナがPKで先制点。その後は5バックで守備を固め、逃げ切りを図った。だが、ロスタイムにDF高橋祐治(30)がエリア内で相手を倒し、PKを献上。ボールへの正当なタックルにも見えたが、微妙な判定に泣いた。高橋は「自分のせいでJ1に上げられなかった。悔しい」とうつむいた。

「勝てば」J1昇格の試合は初ではない。2位で迎えた水戸との最終戦もドローで4位に転落。MF乾貴士(35)は「勝てばいい、の試合で勝てなかったのはシーズンを通して変わらなかった」。この日はロスタイム残り3分で失点。あと180秒に泣いた今季を振り返り、乾は「僕らがJ2のチームだということ。みんなの弱さ」と、言い訳しなかった。

今季は春先の19位からはい上がってきたが、J2で4位はクラブ史上最低の結果。POも2試合連続ドローと勝てずに終戦した。MF白崎凌兵(30)も「全てにおいて足りなかっただけ」。J2屈指のタレント軍団は、終わってみれば来季もJ2。現状の実力を認めることが再起への1歩になる。【神谷亮磨】

 

○…国立に駆けつけた2万人以上のサポーターも落胆した。試合前から大声援で選手を後押し。多くの小旗を振り、スタンドをオレンジに染めた。だが、ロスタイムの失点で勝ちきれず、J1昇格は果たせず。試合後のブーイングはなかったものの、拍手はまばらだった。山室晋也社長(63)は「申し訳ないの一言に尽きる」と謝罪した。

 

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