尚志(福島1位)が仙台育英(宮城2位)に2-0で勝利し初戦突破。前半20分にDF大須賀元(2年)のヘディングシュートで先制すると、その9分後にPKを獲得。これをFW矢崎レイス(2年)がしっかりと決め、2点目を挙げた。
帝京安積(福島3位)はノースアジア大明桜(秋田1位)を1-0で下した。後半8分、DF平野瑛大(2年)のFKが直接ゴールに突き刺さり、これが決勝点となった。
◇ ◇ ◇
選手権で犯した過ちと同じ光景に指揮官はげきをとばした。「攻める意識が見られない」。“歴代最強世代″と称された昨季メンバーも同じ言葉をかけられていた。仲村浩二監督(51)は「リードすると保守的になる。2、3点と奪いにいく姿勢がみられない」と懸念。3年生にとっての集大成となる選手権。最後の最後まで指揮官を悩ませた。前回覇者の岡山学芸館との初戦、前半4分に挙げた先制点を機に保守姿勢になり逆転負け。初戦で散ったイレブンらの涙を間近でみていたはずの後輩。指揮官は「選手権と同じですね…」と肩を落とした。
先輩の思いを背負い成長を遂げる。PKで2点目を挙げた矢崎は蹴る直前まで胸に手を当て、深呼吸を繰り返した。「2点目はチームの士気につながるので絶対に決めなければと思った」。矢崎が背負う“9″は憧れの先輩、FW網代陽勇(3年)がつけていた番号。「背番号が発表されて、うれしいよりも『自分が“9″でいいのか…』という不安の方が大きい」。J1京都に加入のMF安斎悠人(3年)をはじめ、歴代屈指のタレントがそろった昨季メンバー。「すごいプレーヤーばかりの先輩の背中を見て焦りを感じる」と、大事な初戦で得点を決めても不安は拭えないという。だが、下ばかり向いてはいられない。先輩の思いを背負って戦い抜くことが残された後輩の使命。そのためにもこれまでの悔し涙を決して忘れず、日々成長していく。



