J1アビスパ福岡は12日、福岡市内で調整し、16日のホーム東京戦(ベススタ)に備えた。ゾリャ・ルハンシク(ウクライナ)から新加入の元イラン代表FWシャハブ・ザヘディ(28)が全体練習に合流し、早期出場を期した。早ければ、東京戦で1トップデビューする可能性が高まった。

8日夜福岡入りし、この日、全体練習で本格的に始動した。最短で15日にJリーグ登録予定。ザヘディは「最後の公式戦は10日か2週間ぐらい前」といい、福岡移籍直前まで期限付き移籍先のイラン・ペルセポリスでプレーしており、日本でのプレーについて「準備はできている。感触はいい」といい、いつでも試合に出られる状況だ。

長谷部茂利監督(52)は「コンディションは良さそう。試合には出られる状態」と話し、早期起用を示唆した。

ザヘディによると、契約は「数年前から代理人がクラブ(福岡)とコンタクトをとっていた」という縁もあって加入が実現。すしは経験済みだが、来日後、さっそく焼き肉を堪能して英気を養ったという。

クロスからの得点が得意といい「ボックスの中で、いいタイミングでボールが入ってくるポイントをうかがうのが得意」と話し、クロスが得点源とする福岡のスタイルに合いそうだ。

福岡においては、オフに2年連続10得点のエースFW山岸祐也や、ブラジル人FWルキアンら複数の主力が流出。新加入の元スイス代表FWナッシム・ベンカリファ(31)はコンディション不良で3戦連続ベンチ外。けがの影響でFW佐藤凌我(25)の実戦復帰時期も未定だ。FWの駒不足は深刻で、緊急補強のザヘディにかかる期待は大きい。

ただ、今回の加入は、FIFAの特別措置によりウクライナのチームとの契約が一時停止された措置を受けてのもので、契約期間は6月30日まで。Jリーグ初のイラン人FWのプレーに注目だ。