<J2:京都3-1岐阜>◇第39節◇21日◇西京極

 「古都のメッシ」でJ1見えた!

 J2京都がMF駒井善成(20)の2ゴールなどで、岐阜を下した。1トップで起用された駒井は前半15分に先制すると、同28分にも追加点。ホームで勝ち点を67に伸ばし、4位からJ1自動昇格圏の2位へ浮上した。残りはライバルより1つ多い4試合。下位との対戦も多く、3季ぶりのJ1復帰へ大前進した。

 古都のドリブラーが華麗に魅せた。20歳の駒井がキレキレだった。先制弾は、DF3人をかわしながら左へ切れ込み右足で決めた。13分後にはDF安藤のクロスを、素早いターンでマンマークを振り切り左で流し込んだ。「今は体もキレているので、自分に自信を持ってプレーした」。下位から手堅く勝ち点3をゲットし、4位からJ1自動昇格圏の2位へ押し上げた。

 まさに古都のメッシだ。小学生の頃は、同学年で京都・長岡京出身の五輪代表MF宇佐美(ホッフェンハイム)とともに「天才ドリブラー」と呼ばれた。「自分にはドリブルという武器がある。参考にするのはメッシ。ベタですけど。体は大きくないのに、相手の中へ入っていける」。身長は168センチ、豊富な運動量とともに前線でかき回す。

 1トップで起用した大木監督を「よく動いてくれた」と喜ばせた。次戦25日は台風で延期された徳島戦。過密なアウェー3連戦が最後の試練になるが、他より1試合多いアドバンテージがある。駒井はJ1の舞台を知らない2年目。「このチームでJ1優勝したいし、その力のある選手が多い。J1に上げたいという強い気持ちで戦ってます」。4度目のJ1復帰へ、ラストスパートをかける時が来た。【近間康隆】

 ◆京都のJ1再昇格への道

 J1の下位3チームが降格し、J2は上位2チームが自動昇格。昇格の残り1枠は、今季から導入のプレーオフで決定。11月18日にJ2の3位と6位、4位と5位が対戦(3、4位チームのホーム)し、勝者が同23日の決勝(国立)で激突する。90分間で決着がつかない場合も延長戦やPK戦は行わず、年間順位上位の勝ちとなる。