日本は2戦を終えて1勝1敗と、決勝トーナメント進出の可能性を残す。森保一監督(54)はコスタリカ戦で、初戦ドイツ戦からフィールド5人の先発変更に踏み切るなど、積極的に選手を入れ替えた。「2チーム分の戦力がなければ、勝ち進むのは難しい」。18年ロシア大会をコーチとして経験し、短期決戦を勝ち抜くには、一部の主力頼みでは体力消耗で限界がくると判断しての策だった。

しかし、結果的に主力選手を休ませることはできていない。吉田、板倉のセンターバック2人にボランチ遠藤、司令塔の鎌田が2戦連続フル出場。主将の吉田はともかく、コスタリカ戦ではリードする展開にして板倉、遠藤、鎌田は交代させたかった。だが先制される最悪の展開に陥り、消耗は免れなかった。

最終ラインは、酒井と冨安が負傷でコンディションが不透明という不安要素もある。一方で前線は、スペインを誰よりも知るMF久保がコスタリカ戦に出番がなかったことで、存分に起用できる状態。他の選手たちもプレー時間が分散されており、攻撃の迫力が落ちる心配はないだろう。DF陣がスペインの猛攻をしのげるまでにリカバリーできるかが、中3日間での焦点になる。【岡崎悠利】