昨季リーグ覇者の日テレ東京Vが、大宮との死闘を制し、初優勝を飾った。
2-2のまま突入したPK戦を3-1で制し、優勝賞金1000万円を手にした。27日に今季限りでの現役引退を発表した元「なでしこジャパン」のDF岩清水梓(39)は、延長後半10分から途中出場。PK戦でチームを勢いづけるゴールを決め、優勝に貢献した。
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11年W杯ドイツ大会で世界一に輝いたレジェンドは、やはり“持っていた”。互いに一歩も引かない激戦の末、迎えた勝負のPK戦。岩清水は2人目として登場した。「マジで緊張で吐きそうだった」。シュートはクロスバーをたたきながらも、倒れ込んだGKの背中に当たってゴールに吸い込まれた。思わぬ形での成功に驚きの表情を見せつつも、すぐに安堵(あんど)の笑みへ。「神様っているんだな」。後続も続き、GK大場も好セーブを連発。14歳の時に皇后杯でトップデビューして25年。これがクラブで自身27個目の栄冠、まだ手にしていなかった国内最後のタイトルをつかみ「めちゃくちゃ欲しかったタイトル。最後にトロフィーを掲げられてよかった」と喜んだ。
日本中を熱狂に巻き込んだあのドラマから15年。かつての世界一メンバー21人のうち、現役は自身を含めて9人となった。時の流れの中で「納得のいくパフォーマンスができなくなった」と、年齢と向き合いながら自ら引き際を決めた。
まだ物語は終わらない。チームは女子ACL準決勝に進んでおり「最後の最後にアジアの決勝でトロフィーをあげられたら、自分の一番うれしいシーンになる」と前を見据えた。【勝部晃多】
○…スペシャルゲストとして来場した澤穂希さんが、岩清水をねぎらった。11年W杯でともに世界一に輝き「同じ時代に一緒に戦えたことは本当に感慨深い」と振り返った。電話で報告を受けた際はまだできると思ったというが「イワシ(岩清水の愛称)が決断して決めたことなので、背中を押したい。お疲れ様、ありがとうという気持ちでいっぱいです」と感謝の言葉を送った。
◆2011年女子W杯ドイツ大会メンバー21人の現在
【現役】
岩清水、宇津木瑠美(ともに日テレ東京ヴェルディベレーザ)
熊谷紗希(ロンドン・シティ・ライオネス)
田中明日菜(華川KSPO)
安藤梢(三菱重工浦和レッズレディース)
上尾野辺めぐみ、川澄奈穂美(ともにアルビレックス新潟レディース)
福元美穂(岡山湯郷Belle)
高瀬真実(INAC神戸レオネッサ)。
【引退】
澤穂希=解説者や普及活動
海堀あゆみ=WEリーグ理事
丸山桂里奈=タレント
岩渕真奈=解説者
宮間あや=日本サッカー協会の女子委員会委員長補佐。
坂口夢穂=運送会社の家業を継ぐ。「資格マニア」
永里優季=米国を拠点にさまざまな発信
大野忍=INAC神戸レオネッサのコーチ、
山郷のぞみ=ちふれエルフェン埼玉のGKコーチ、
矢野喬子=オルカ鴨川FCのテクニカルダイレクター
鮫島彩=筑波大大学院生、解説業
近賀ゆかり=サンフレッチェ広島レジーナのアンバサダー



