今大会から出場枠が16から24に増えたサッカーの欧州選手権は、25日のスイス-ポーランドからベスト16による決勝トーナメントが始まる。欧州王者を争う舞台は、後半戦に突入する。

 1次リーグ終了時で、1試合平均のゴール数は1・92点にとどまっている。欧州サッカー連盟(UEFA)によると、1980年大会の1・93点以来の低水準だ。

 出場枠の拡大で実力差があるチーム同士のカードが増加した。ドイツは北アイルランド戦でボール保持率71%を記録しながら1-0。実力で劣るチームが失点を最小限にとどめるため、守備的戦術を徹底していることがゴール数の少なさにつながっている。

 ここまでの69得点中、4分の1以上の19点が後半35分以降に決まった。開幕戦でフランスのパイエが勝ち越し点を決めたように、試合終了間際の劇的なゴールが多いのも特徴だ。

 ウェールズのベールと、スペインのモラタが3点で得点ランクのトップに並ぶ。ポルトガルのロナルドは1次リーグ最終戦のハンガリー戦で2点を挙げて欧州選手権通算8得点とし、最多のプラティニ(フランス)の9点にあと1と迫る。