カタールの億万長者シェイク・ジャシム・ビン・ハマド・アル・タニ氏が、条件をアップしたマンチェスター・ユナイテッド買収の最終オファーを提示した。
関係者が英BBCに語ったところによると、クラブ売却の取引を担当する米投資銀行レイン・グループがアル・タニ氏と話し合いを進める中、16日朝に条件を改善した新たな入札が行われたという。
現時点でカタールの銀行家アル・タニ氏と、英化学メーカー大手イネオスのジム・ラトクリフ氏らのグループが、マンチェスターUを購入しようとしている2大当事者となっている。
両グループは4月末に3度目の入札を行っていた。
アル・タニ氏の新しい入札は、クラブの株式100%を取得し、ユナイテッドの負債をすべて解消し、クラブと地元コミュニティーのみに向けられた別の基金の設立を含むもようだ。
今年3月の数字では、マンチェスターUは総負債、銀行借入、未払い移籍金などで、合計9億6960万ポンド(約1680億円)もの負債を負っていた。
現オーナーの米グレイザー家は昨年11月「戦略的な選択肢を探る」ため、マンチェスターUの売却を検討していると発表した。
4月28日の入札期限以降、グレイザー家からは何の反応もないが、イネオス陣営は、ユナイテッド買収への取り組みが成功すると自信を深めているという。
ラトクリフ氏の提案のひとつは買収する株式の比率について。もともとグレイザー家が持つ全株式の69%を買収するとしていたが、これを50%強に引き下げ、現共同会長のジョエル・グレイザー氏とアブラム・グレイザー氏が今後もクラブに一定の関与ができるようにした。
アブラム・グレイザー氏は2月のイングランド・リーグ杯優勝に続いて、14日にウェンブリー競技場で行われた女子FA杯決勝を観戦。今回は女子チームが0-1でチェルシーに敗れるのを見届けた。
グレイザー家がマンチェスターUの将来の方向性についていつ決断するかは、まだ明らかにされていない。グレイザー家は05年にクラブを7億9000万ポンドで買収。現在の評価額は50億ポンドから60億ポンドの間とされている。
移籍市場が1カ月以内に開かれ、テンハグ監督の今夏の予算が明確になることを考えると、今週中にクラブ売却の発表があるのではと思われていた。しかし、これが確実に実現する保証はいまだなされていない。

