サニブラウンだけじゃない。男子200メートルの藤光謙司(29=ゼンリン)と高瀬慧(26=富士通)も準決勝に進出した。藤光は向かい風0・3メートルの予選1組で20秒28の2着通過。高瀬は向かい風0・2メートルの同2組で20秒33の4着もタイム順で救われた。2人は今日26日の準決勝で、19秒19の世界記録を持つウサイン・ボルト(29=ジャマイカ)と激突する。

 「金箔(きんぱく)スプリンター」藤光が、トップバッターで準決勝を決めた。カーブがきつい2レーンで、余力を残して20秒28の2着。「もう1段階上げられる。すごくいい状態。早く走りたくてたまらなかった」と納得の表情だ。

 右腕上腕にはクロスさせた2本の金箔テープ。実はサブトラックで、他国の選手が金箔テープを2本平行にはる姿を目撃。ワールドワイド? な広がりに負けじ魂が点火。「同じではダメと思ってクロスさせた。先駆者としてひとひねりしてみた」とにやり。さらに日の丸をかたどった金箔シールもはって「がんばれ日本、バージョンです」。29歳は走り同様ノリノリだ。

 高瀬は19秒台3人がいる厳しい組で4着も、タイムで生き残った。同種目で史上初となる日本勢3人の準決勝。「最後は競り負けたけど、(19秒台と)勝負できる感覚はできた」。ボルトと走る2人にも注目だ。【益田一弘】