11月1日のニューヨークマラソンに出場する「最強市民ランナー」川内優輝(28=埼玉県庁)が29日、出発の成田空港で取材に応じ、「勝負するためには良い環境でやりたい」と、航空便をビジネスクラスにランクアップさせる“先行投資”をみせた。

 「今まででたまったマイルでやりました」と世界中のマラソン大会に出てためた航空会社のマイレージをつぎ込んだ。12月6日には16年リオデジャネイロ五輪の選考会となる福岡国際マラソンが迫る。本番前最後のフルマラソンに「競技人生は短いし、やる時はやらないとだめだと学んだので」とにらんだ。13年世界選手権では他日本代表選手が自腹でビジネスクラスに上げているのを目の当たりにし、今回の決断に至ったという。

 今年苦しんできたハムストリングなどの故障もようやく癒え、いよいよ勝負の秋を迎える。「とにかく全力で福岡でやるだけです」と決意をみせていた。