マラソン2度目の前田穂南(21=天満屋)が、20年東京五輪の代表2枠を決めるグランドチャンピオンシップ(GC)出場内定女子第1号となった。優勝時のGC出場権獲得記録を3分以上更新する2時間28分48秒で優勝。東京五輪の代表候補に名乗りを上げた。

 長く細い手足を懸命に前へ動かした。33キロ付近。前田は中盤から先行を許していた野上の背中を捉える。その後は差を広げて、GC出場権を勝ち取った。大阪薫英女学院高では補欠の存在も、天満屋入社3年目で花開き、「目標が達成できた」と笑顔。気温は最高で28・1度まで上がり、コース上の日陰も少なかった。夏マラソンへの自信も深めた。「資格を取って東京五輪でメダルを取りたい」。今後は海外レース挑戦を見据え、大舞台で活躍する青写真を描いた。